お世話になっております。月曜日のトラの西です。
6月後半、梅雨に入りました。みなさんは急激な気温変化で体調を崩されていないでしょうか?
5月末にWeb担当者Forum 春でセミナーに登壇する機会をいただきました。現地とオンラインのハイブリッド開催でしたが、多くの方にお話を聞いていただきました。
そこで強く感じたのは、
いまのマーケターの関心事が「いかにAIとうまくやるか」ということです。
「うまくやる」という言葉を分解すると、「自分の仕事をAIに置き換えたい」「クオリティを上げたい」「人に頼んでいたことをAIに任せたい」「AIを家庭教師にしたい」など、さまざまな思いがあると思います。
つまり、AIの機能そのものではなく、AIがどのように使えるのかに関心があるということです。
今やAIなしの時代には戻れません。しかし、どう使っていいのかわからない方も多くいます。今後も活用例や応用例を中心に情報発信を続けていこうと感じました。
先日発表された「HubSpotクレジット」、みなさんはご存知ですか?
これは、HubSpotが新たに提供を始めた生成AIアシスタント 「Breeze(ブリーズ)」 を使う際に消費される従量課金制ポイントです。
今回は、どんな機能を使うとクレジットが減るのか、そしてBreezeの実力や注意点をわかりやすくお届けします。
HubSpotクレジットは、特定のAI機能(Breeze・Intelligenceなど)を使う際に消費される従量課金制のポイントです。
プロフェッショナル以上の契約では毎月一定数のクレジットが無料付与され、それを超えると追加課金となります。
この制度により、「必要なときに必要な分だけAIを使う」という柔軟な運用が可能になります。
1.スマートプロパティ(Smart Properties)
会社にプロパティを作成する際に、下記のソースから選択してプロパティに自動的に値を入れることが可能です
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2.データエンリッチメント(Data Enrichment)
コンタクトや会社レコードに対して、HubSpotが持つ外部データソースから業種・従業員数・所在地・Webサイト情報などを自動で補完する機能です。
利用するには、下記の要件を満たしている必要があります。
3. 購入者の興味関心(Buyer Interest Insights)
この機能は、HubSpotのトラッキングコードを利用して、企業のWebサイト閲覧状況をAIが解析し、「どの業界の誰が、何に興味を持っているか」 を可視化します。
企業単位でのページビュー・訪問頻度などをまとめてダッシュボード化し、アプローチの優先順位付けやタイミングの見極めに使えます。
4. 顧客対応エージェント(Customer Agent)
チャットやメールの問い合わせに対して、HubSpot内の履歴やナレッジベースを参照しながらAIが返信案・要約・次アクションを提案してくれる支援機能です。
特にカスタマーサクセスやサポートチームにおいて、初動対応の品質とスピードを向上させる効果が期待されます。
今回、4つのうち スマートプロパティ と 購入者の興味関心インサイト の2つの機能を実際に試してみました。
まずスマートプロパティについては、「法人番号」のプロパティを作成する際にウェブ調査ソースを活用しました。
一部の企業では情報が引けなかったものの、全体としては非常に高精度で、実用性が高いと感じました。
今までは地道に手作業で入力していた項目も、Smart Propertiesを活用すればほんの数クリックで整備できるので、CRM設計のスピードが一気に上がります。
さらに応用すれば、代表者名や資本金、採用情報の有無など、通常であれば後回しにされがちな企業属性を効率よく取り込むことができるでしょう。
また、購入者の興味関心機能も非常に興味深い機能でした。
あらかじめ業種や従業員規模などでセグメントを定義しておくと、その対象企業のWeb行動が自動で抽出され、どのページに関心があるかが明確に可視化されます。
この機能もこれから試してみたいと思います。
このような機能は、営業アプローチのタイミングや訴求内容を調整しやすくなりより確度の高いコミュニケーションが可能になると感じています。
今回ご紹介したAI機能は、どれもHubSpotをさらに“攻めのツール”に進化させてくれる可能性を持っています。
ただし、やみくもに使うとクレジットがすぐに消費されてしまうこともあるため、まずは無料クレジット枠内でトライアル的に触ってみるのがおすすめです。
今後は、各機能を試しながら、どの機能がどの業務にフィットするのかを引き続き検証していきます。
みなさんもぜひ、興味のある機能から一度試してみてはいかがでしょうか?
執筆/村田 麻美
運用型広告にみられるようなセルフサーブ形式(顧客自身で関連する業務や作業を自ら実施する形式。幅広い業界で存在する仕組み)のシステム(=場)は、場を提供する媒体社=プラットフォームの存在によって成り立っています。
ただ、この仕組みの存続には、プラットフォーム自体が収益を確保できていることが絶対条件であることは自明の理でしょう。
ではどうやってプラットフォームは収益を確保・向上させていくのか。単に「使ってもらってナンボ」では使われなくなってしまえばおしまいです。これを回避するための価値向上という観点から「これまで使っていて不便だったところを改善する」プロダクト改善は当然ですが、それにも限界があります。その過程でたどり着いたアプローチの一つがAI活用なのだと私は考えています。これはデジタル広告のプラットフォームに限っても同じことが言えるでしょう。
実際にデジタル広告配信におけるAI活用は、広告素材のサジェストや配信結果を踏まえた自動入札など、配信の最適化といった、(自分の現在の課題の有無に関わらず)プラットフォーム側で蓄積が容易なデータを基にして提供される内容が大半です。しかし、それをそのまま適用することで、かえって現在の成果が悪化することも少なくありません。これらの現実からも、冒頭で述べた「AIは百薬の長ではない」ことを改めて肝に銘じておく必要があるでしょう。
デジタルマーケティングにおけるAI活用の対応領域は日々進歩し続けています。今回から何度かに分けて、配信・分析・広告検証(アドベリフィケーション)といった各観点の話題や今後想定される展望などを取り上げてまいります。
執筆/南 孝昭
「実際に読んでみて全然良くなかったよってことであれば、本の価格に0を一つつけて返金対応します!」
と鼻息の荒いコメント。つい私も勝手に読んでみました。
序章では、自分の市場価値を確認する問いかけからはじまり、「あれ、Sはあんまり当てはまらないかも・・・・」と思いつつ、ページを進めました。
この本の著者は、自ら「ブスで生まれた」と公言しています。そのうえで、どうすれば“売れるブス”として世の中で生き抜いていけるのか相手にどう印象づけ、どうブランディングしていくかが、実体験ベースで語られていました。
見た目を嘆くのではなく、「今ある手札の中で、どう戦うか」に焦点が当たっていて、マーケターの森岡毅さんがよく語る「定数と変数」の話にも通じていて、顔や容姿といった“定数”は変えられなくても、努力や工夫といった“変数”でいくらでも変化できる。
掛け合わせ次第で、ブルーオーシャンを見つけられるという考え方は、自分の強みを見つけるヒントになると思いました。
執筆/小松 愛
AIの進化がめざましいですが、私はあえて追いすぎず、自分のペースで付き合っていきたいと考えています。
ホワイトカラーと呼ばれる業種、マーケターとしてAIに怯えないためには、「意味をつくる力」や「人を動かす力」を磨いていくことが大切のように感じます。
本質的な問いを立て、顧客の気持ちを汲み取り、チームや関係者を巻き込んで動かす 人にしかできない価値を大切に、これからも仕事に向き合っていきたいです。