#023 生成AIで繋ぐデータ分析プロセス|11月開催セミナーまとめ

お世話になっております。月曜日のトラの岩永です。

 

12月も中旬が近づき、本格的な冬の寒さが身に沁みる季節になりました。師走とはよく言ったもので、年末の業務に追われ、バタバタした日々が続いている方も多いのではないでしょうか。

 

さて、今回の月曜日のトラのメルマガでは、11月27日に開催した「生成AIで繋ぐデータ分析プロセス」セミナーの概要をお届けします。

 

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AIがいかにアクセス解析業務を変えるのか、その実践的な活用法をご紹介しています。

セミナーに参加できなかった方も、参加いただいた方も、ぜひご参考ください。

📌 目次

  • 生成AIで繋ぐデータ分析プロセス|11月開催セミナーまとめ
  • おすすめ書籍 & コンテンツ
  • 12月開催予定:セミナーのお知らせ
  • 弊社代表  西、居酒屋JADEに参戦 のお知らせ

生成AIで繋ぐデータ分析プロセス|11月開催セミナーまとめ

去る11月27日、弊社主催で「アクセス解析を再構築 生成AIで繋ぐデータ分析プロセス」セミナーを実施いたしました。

登壇者は月曜日のトラ データアナリスト 梶井祥。本メールでは、そのエッセンスを3つのポイントに凝縮してお届けします。

 

AI導入によって、アクセス解析の「構造」が変わる

セミナーでは、生成AIがアクセス解析業務をいかに変えるのか、その実践的な活用法を紹介しました。AIは単なる「時短ツール」ではなく、これまでのデータ分析プロセスの壁を根本から取り払うものであることが紹介されました。

 

セミナーの核となる3つのポイント

1. AI導入がもたらす4つの具体的メリット

セミナーでは、AI導入による効果を以下の4つに整理しました。

  1. 圧倒的な効率化:2時間かかっていたレポート作成が30分で完了するなど、定型業務の時間を劇的に圧縮
  2. 高難易度施策の実行:マーケターがAIを使ってコーディングやクリエイティブ制作を現場で完結
  3. 未知の示唆の獲得:人間のバイアスに囚われない多角的な視点から、新しい仮説を発見
  4. 属人化脱却・分析のルール化:プロンプトやワークフローで分析ルールを型化し、品質を担保

2. 対話型AI、AIアシスタント、ワークフローツールの役割分担

セミナーでは、3つのAIツールの適切な使い分けを紹介しました。

  • 対話型AI(ChatGPT、Claude等):ブレインストーミングや前提条件の整理に活用。「ゼロ次分析」で市場環境や競合状況を整理する壁打ち相手として機能
  • AIアシスタント(Cursor等):複数のデータソースに横断的にアクセスし、詳細な分析やコード生成を実行。ドキュメント化によって再現性のあるレポーティングを実現
  • AI搭載ワークフローツール(n8n、Make等):外部サービス連携やスケジュール実行により、完全自動化を実現。Slackやメール通知で日次モニタリングなども可能に

3. 成功の鍵は「ルールの質」と「データの質」

セミナーでは重要な警告も提示されました。

AIがいくら高性能でも、その背後にある分析ルール(プロンプト)の質が成否を分けます。

また「Garbage In, Garbage Out」という原則のとおり、良いアウトプットを得るには、そもそも「何のデータが採れているのか」というデータ基盤の整備が前提条件。タグ設定や計測設計の見直しなくしてAI活用は成り立たないということです。

 

さらに、自動化の選択肢はAIだけではありません。RPA、GAS、BIツールなど、適材適所でツールを選択することが重要です。

 

セミナーの振り返り|実践的な初心者向けロードマップ

セミナーでは、AIを初めて活用する方向けのロードマップが提示されました。

 

STEP 1:対話型AIで「ゼロ次分析」を体験

目的:自分の仮説や分析の方向性が、一般論や市場トレンドとズレていないか確認 成果:新しい視点や、見落としていた評価軸の発見

STEP 2:対話型AIで「アクセス解析」を実践

目的:AIがどこまでデータを読み解けるか、実務での有用性を肌で感じる 成果:「AIはここまでできる」という手応えと、実運用への課題の理解

STEP 3:Cursor + MCPで「自動化・仕組み化」へ

目的:毎回の手作業をなくし、継続的かつ高品質な分析環境を作る 成果:過去の知見を組み込んだ、自社専用の高度な分析システムの構築

 

最後に講師より、Cursorとワークフローツール(n8n等)は無料で始められるため、今回の内容も無料の範囲内で試すことが可能という情報が提供されました。

 

まとめ

セミナーでは、生成AIがいくら高性能であっても、プロの分析者としての視点と適切に整備されたデータ基盤が必要ということが話されました。

 

AIは分析ルール(プロンプト)の質に左右されます。「Garbage In, Garbage Out」の原則のとおり、良いアウトプットを得るには、タグ設定や計測設計といった基盤整備が前提条件となります。

 

また、「そもそも、AIが唯一の選択肢なのか」という視点も忘れてはなりません。自動化ツールはAI以外にも多くあります。作業に対する最適解を見つけるという意味でも、まだまだ人間が行うべきことは多そうです。

 

登壇者ピックアップQ&A

当日いただいたQ&Aより、メルマガ購読者の皆様にもご理解いただきたい内容を共有させていただきます。

 

Q. AIでレポートを作成すると、具体的なアウトプットイメージを伝えても毎回異なるフォーマットで作成されます。月次のレポートを毎回極力同じフォーマットで揃えるためのコツがあれば教えてください。

 

A. 前提として、AIが毎回違う作業をしてしまう部分はコントロールが難しい部分です。ですので、多少は受け入れざるを得ません。

対策としては2つ考えられますね。

  1.  ドキュメントを使用してのルール化。
    しっかりルール化することで、ルール通りに実行される可能性が高くなります。
  2.  AIに任せるべき作業なのかという部分の再検討。
    「同じフォーマットで出力させたい」ということであれば、GASやLookerStudio、BIツールなど既存技術にも手段があります。それらの構築にAIは使うけれど、最終的な出力はAIではない手段というのも選択肢として考えていっていただければと思います。

 

執筆/梶井 祥

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おすすめ書籍 & コンテンツ

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この本は、数学の参考書と論理的思考本の間にぽっかりと空いていた穴を、見事に埋めてくれる一冊だ。

 

「プログラミングには数学的思考が必要だ」とよく言われる。だが、今さら高校の教科書を引っ張り出して計算練習をするのは何かが違う。かといって、「ロジカルシンキング」のようなビジネス書も、求めているものとはどこかズレている気がする…。本書はそんなモヤモヤを抱える読者にとって、まさに「これだ」と思える一冊になるだろう。

 

著者は『数学ガール』などで知られる結城浩氏。 本書の核心は、数学を「計算問題」としてではなく、複雑な現実をシンプルに整理するための「思考のフレームワーク」として捉えている点にある。 第2版では、確率や統計など機械学習の土台となるトピックも強化された。流行の技術の表層ではなく、その根底にある原理を理解するための良きガイドになるはずだ。

 

「数学の勉強」をしたいわけではないが、プログラマとしての「地頭」を鍛えたい。真面目さゆえにどの本を手に取るべきか迷っていた方にこそ、この本はしっくりくるはずだ。文系・理系を問わず、長く手元に置いておける一冊になるだろう。

 

執筆/岩永 梢絵

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12月開催予定:セミナーのお知らせ

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HubSpotはMAツールだと思っている

そんな方も多いのではないでしょうか?

 

私たちも以前は同じ認識でした。しかし、実際に使ってみると、HubSpotはMAだけでなく、SFA・CS・CMS・サイト接客まで備えた“統合型プラットフォーム”であることが分かりました。

 

月曜日のトラでは、2024年10月にHubSpotの利用を開始。
メール配信や自社セミナーの開催、サイト制作などを通じて、当初600件だったハウスリストは現在2,000件目前にまで育ってきました。
使い込むほどに「本当に良いツールだ」という実感が強まっています。

 

今回のセミナーでは

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  4. HubSpot活用支援のクライアント事例
  5. HubSpot×データ分析
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を、実際の利用者視点で解説します。

HubSpot導入を検討している方も、既に活用中の方も、ヒントを得ていただける内容です。

 

ぜひご参加ください。

 

【開催概要】
開催日:2025 年 12 月 18 日 (木) 13:00 - 14:00
会場:オンライン、ZOOMウェビナー
対象者:マーケティング担当者、MA・SFA・CRMツールを利用・導入検討されている方
参加費:無料
講師(登壇者):西 正広/月曜日のトラ

 

 

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

 

「with AI」という視点が、次世代のデータ分析を切り開きます。GA4導入で終わらず、そこからAIを活用してさらに分析を深化させましょう!

ぜひ、今回ご紹介した3つのポイントを参考に、with AIとの第一歩を踏み出してください。

 

AIの進化が目まぐるしいですね。「あれも面白そう」「こっちも役立ちそう」と気になるツールは一通り試すものの、結局使い慣れた相棒AIに戻ってしまう…という方も多いのでは?

 

岩永もそんな一人です。文章の推敲とコード生成の壁打ちを手伝ってもらう関係でClaudeとChatGPTから離れられません。

皆さんの頼れる相棒はどのAIでしょうか。

 

 

皆さんも今回のメルマガのご感想やご意見を #月トラメルマガ のハッシュタグをつけてXにてポストしてみてくださいね🐯