#030 「作って壊す」が仕事になる。 Claude Codeで気づいたAI時代の働き方
こんにちは、月曜日のトラの岩永です。
3月も後半、東京はそろそろ桜の便りが届く頃ですね。
先週、AnthropicがClaude Opus 4.6とSonnet 4.6をリリースしました。コーディング・長文推論・エージェント設計が大幅に強化され、100万トークンのコンテキス トウィンドウも使えるようになっています。「AIにできること」の天井がまた一段上がった感覚ですね。
さて、今回の月トラのメルマガは、リレーコラム「AI時代に思うこと、考えること」3回目です。

代表の西がXで反響のあった「AI Firstがわかってきた」をメルマガ向けに書き下ろしました。
「作って壊す」ループが、こうしたモデルの進化でさらに加速していく、そんなタイミングでお届けできるのは偶然ではないかもしれませんね。
📌 目次
- ・リレーコラム:「AI時代に思うこと、考えること」③
- ・おすすめ書籍 & コンテンツ
- ・今週開催予定:セミナーのお知らせ
リレーコラム:AI時代に思うこと、考えること③
「作って壊す」が仕事になる。
Claude Codeで気づいたAI時代の働き方
Claude Codeを触っていて気づいた。
コード、SQL、Webアプリまで、かなりのものが短時間で形になる。「作ること」の難しさが急激に下がった。すると、仕事の進め方そのものが変わってくる。
従来はこうだった。
要件定義 → 設計 → 開発 → 納品。
制作コストが高いから、最初に要件をガッチリ固める必要があった。
途中でブレると終わらないからだ。でもAI時代は違う。
仮説 → AI生成 → 使う → 学ぶ → 要件更新。
このループをグルグル回す。要するに「作って壊す」。
残すのは完成仕様じゃなくて、なぜその選択をしたのか、その思考のエッセンスだけだ。
いま企業で言われているAI活用の多くは、既存業務の一部にAIを入れるもの。
RPAの高機能版とか、資料作成アシスタントとか。
便利だし私もよく使う。ただ構造は変わっていない。人間が進めて、AIが補助する。そこどまりのケースが多い。
AI Firstはちょっと違う。AIを補助じゃなくて、業務プロセスの中心に置く。
たとえば分析。従来は「分析要件 → SQL → ダッシュボード」だった。AI Firstだと仮説を置いて、AIにSQLを書かせて、結果を見て仮説を更新する。
GA4やBigQuery、HubSpotのデータでも数分で試せちゃう。分析ってレポートを作る仕事じゃなくて、仮説を回す仕事になるんだよな。
サイト制作も同じで、完成物を目指すんじゃなくて、触って壊して生成し直す実験環境として扱う感じ。ページを作るというより、生成ロジックを作る感覚に近い。
この働き方、OODAループに近いと思っている。ObserveとOrientで顧客やデータを見て状況を整理して、Decideで人間が意思決定して、ActをAIが高速で担う。だからAIで業務を回しても、オリジナリティは失われない。
整理するとAI Firstには3つの原則がある。
①作るコストが消えると探索速度が価値になる。
②要件定義は完成仕様じゃなくて意思決定の履歴になる。
③人間はDecide、AIはActを担う。
AI Firstって、ツールをAIに置き換えることじゃない。
考えてから作るんじゃなくて、作りながら学ぶ。
業務を「完成させるプロセス」から「学習し続けるシステム」に変えることだと思う。
執筆/西 正広
おすすめ書籍 & コンテンツ
【Qiita記事の紹介】
@minorun365(みのるん) in KDDIアジャイル開発センター株式会社
普段の仕事でChatGPTやGeminiを使っているけど、壁打ちやリサーチで止まっている…なんてことはありませんか?
アイデアを聞く、情報を調べてもらう、文章を要約させる。それだけでも便利ですが、その状態に留まっているようでは、まだまだAIを使いこなせているとは言えません。
今回紹介する@minorun365(みのるん)さんによる「Claude Codeですべての日常業務を爆速化しよう!」は「Claude Code」の活用事例が紹介されています。
AIを「たまに相談する相手」から「一緒に手を動かす同僚」に変える具体的なイメージが湧く記事です。
ちなみに、Claude Codeはエンジニア向けと思われがちですが、非エンジニアでも十分使えます。(私も生粋の非エンジニアですが、Claude Codeを活用しています)
この記事を読んで僕が最も大事だと思った点は、「『どんな作業も、まずAIに任せられないか?』を必ず試す」という姿勢です。
たとえば、稼働報告の自動化。
カレンダーから当月のイベントを全部取得して、案件ごとのキーワードで自動分類し、前月のシートのフォーマットに合わせて当月分を書き込む…これをすべてAIが行います。人間は最後に内容を確認して提出するだけ。
結果、月末に毎回カレンダーとスプレッドシートをにらめっこしていた作業が、ほぼ一瞬で終わるようになったそうです。
もうひとつ大切な点だと感じたのが、「一度AIと一緒にやった作業は手順がそのまま記録に残る」という点です。
「先月どうやったっけ?」とAIに聞くだけで、前回の手順を踏まえて動いてくれます。毎月やるけど細かいやり方を忘れがちな定型業務は、これができるだけでも大きな助けになります。
AIを相談相手ではなく実作業のパートナーとして使っていた領域を私たちの仕事に置き換えると、レポート作成、数値の集計、提案書の下書き、競合調査のまとめなど「手を動かす時間が長い割に頭を使う部分は一瞬」という業務が該当します。
記事では、この他にも経費精算、稼働報告、プレゼン資料の作成、メールの対応漏れチェックなど、コーディングとは関係ない雑務を、Claude Codeで半自動化してしまおうという内容が紹介されています。
「自分たちの仕事にはどう応用が効くだろう」という視点で読んでも学びのある記事です。ぜひご一読ください。
執筆/葉井貴秋
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
西のコラム、いかがでしたか?
まずは小さく、今やっている分析業務で、AIにSQLを書かせて仮説を検証してみてください。数分で「お、これは」という発見があるかもしれません。
その「作って→見て→壊して→また作る」の感覚が、西の言う「AI First」の入口です。
さて、明後日3/26(木)は「成果が伝わるデータ可視化とLooker Studioセミナー」を開催します。「レポートを作る仕事」から「成果を伝える仕組みを作る仕事」へ。今号のコラムと地続きのテーマです。参加は無料です。ぜひご参加ください。
皆さんも今回のメルマガのご感想やご意見を #月トラメルマガ のハッシュタグをつけてXにてポストしてみてくださいね🐯